・ドクターKのコメント
1960年から製造され幾度となく改良が重ねられた二眼レフカメラの頂点を極めたローライフレックスの決定版です。
機能・外観ともに最高の仕上がりで、他の追隋を許さないモデルです。
その完成度の高さから、1960年の登場から21年間もの長きわたり、製造されることとなったロング・アンド・ベストセラーの人気機種です。
当社に入って来るローライフレックス2.8Fは、やはり40年近くになります
ので巻上げも重く、重症状態の物が多いのでオーバーホールを勧めております。
工作精度が高い製品ですので、巻上げ機構のクリス入れ替えを施し、シャッターの方も精度の高いコンパーシャッターですので分解オーバーを施すと完璧な作動が約束されます。
ピント関係の方もよく考えられた機構ですのでロールフイルムに有りがちなフイルムの反りの問題も少なく間違いなく手入れを加えれば蘇る一台です。
・ドクターKからのアドバイス
フイルムの反りにつきまして、120ロールフイルムを使用するカメラの弱点の1ッです。
通常、ピント調整をおこなう場合はピントコリメーターで無限状態でプラス0.05ミリ
程度で調整をおこないます。この折はフイルム面にミラーを当て、チャートの反射状態
を読みとります。問題はロールフイルムには反りが出て1枚目と6枚目、又は10枚目
では0.1ミリ以上ものズレが発生する場合もあります。
特にロールフイルムを使用するカメラの場合は撮影する直前にフイルムを巻上げると
フイルムの反りが出にくい、出てない状態の内に撮影する事をお勧めいたします。
・ドクターKのコメント
ローライが世界に誇る6X6判一眼レフです。昭和42年に発売されてから今日に到る迄、常に高い人気のカメラだと思います。
今回はシャッター不良。ヘリコイド回転ムラ。ティルトロック不良。フイルムマガジン作動不良。等々でお預かりする事になりました。40年前にローラー社が手抜き無しで作り上げたカメラだけに加工精度の高さを窺わせるカメラだと感心させられるカメラです。今回はグリス及びオイル交換。ヘリコイド軸変形直し。オーバーホールを施しまして無事、退院いたしました。
・ドクターKからのアドバイス
40年も前に製品化された商品ですが加工精度等、作り込みの良いカメラですのでメンテナンスさえ行えば蘇るカメラです。(全てでは有りませんが部品も有りますのでご相談下さい)
フイルムマガジンの方で時折、無理に引きブタを押し込まれて故障するケースも有りますが、ルールを守ればローライ独自のフイルム巻上げ機構により簡単にセッテングが可能で大変使いやすいカメラです。